広大地評価って?
※平成30年1月1日以降の相続・贈与には新制度が適用されます。

非常に広い土地を、戸建住宅分譲用地として開発しようとした場合、開発許可の条件として道路・公園・ごみ置場などの公共公益施設用地の負担を求められます。

土地の形状や地形にもよりますが、1000uクラスの開発で25〜30%の道路等公共用地が必要になってきます。

そして、当然この公共用地部分の市場価値はゼロです。

つまり、広大地の市場価値は、一般の土地に比べて大きく下がります。

そこで、この公共用地部分(潰れ地)を適正に評価して減額することを目的に、広大地評価の規定が設けられました。

この評価方法が平成16年6月4日付で改正され、非常に使いやすく、かつ大きな評価減が可能になった反面、広大地として認められなかった場合のリスクが大きい規定になっています。

◆改正前(平成15年12月31日までの取扱い)
広大地の評価=正面路線価×有効宅地化率×各種画地補正率×地積
※有効宅地化率=広大地の地積−公共公益的施設用地となる部分の地積
広大地の地積
公共公益的施設用地となる部分の地積は、市町村の開発指導要綱に基づく開発想定図等を作成しなければ算出できず、これには専門的な知識が必要でした。

◆改正後(平成16年1月1日以降の取扱い)
広大地の評価=正面路線価×広大地補正率×地積
※広大地補正率=0.6−0.05×
広大地の地積
( 0.35 を下限とする)      
 1000u

誰でも計算でき、減額率も大盤振る舞いの規定になっています。



■広大地の要件

その地域における標準的な宅地の地積に比して著しく地積が広大な宅地であること
(例、三大都市圏の市街化区域・・・500u ただし例外あり)

開発行為を行なう場合に、公共公益的施設用地の負担が必要であること
(セットバックや道路の一部提供は該当しません)

いわゆる大規模工場用地およびマンション適地に該当しないこと
(マンション適地か否かの判断は、周辺地域の標準的使用の状況を参考にしますので、 戸建住宅とマンションとが混在している地域では、判断が困難な場合もあります。 このような場合には、専門家の意見を仰ぐことをおすすめします。)

■広大地に該当しない場合

すでに開発を了しているマンション・ビル等の敷地用地

現に宅地として有効利用されている建築物等の敷地
(たとえば、大規模店舗、ファミリーレストラン等。
ただし、戸建住宅が連たんする住宅街にある大型店舗やファミリーレストラン、ゴルフ練習場等は、その地域の標準的使用とはいえないことから、「現に宅地として有効利用されている建築物等の敷地」には該当しません。)

原則として容積率300 % 以上の地域に存在する土地

公共公益的施設用地の負担がほとんど生じないと認められる土地
(いわゆる羊羹切りでは、潰れ地が発生しません)


広大地評価をうまく活用できませんか?

ざっと次のような作戦が考えられます。

ただし、ご検討の際には、法令その他の改正や、財産条件をトータルに判断する必要がありますので、必ず専門家にご相談ください。

(なお、これらは H17.7.20 「広大地の判定に当たり留意すべき事項」時点の条件設定です。)

開発許可面積基準ぎりぎりの土地は必ず実測する 「縄のび」により、
地積が増える可能性があります。

 
 
◆評 価 額
【登記簿】  100,000 円× 490 u= 49,000,000
【実 測】  100,000 円× 0.575 ※ × 500 u= 28,750,000
※ 広大地補正率  0.6 − 0.05 × 500 u/ 1000 u= 0.575

実測の結果、広大地に該当すれば、 20,250,000 の評価減が実現します。

分割協議を工夫する
たとえば、 900 uの土地をA・Bの2人で1/2ずつ相続する場合、

 
1.分筆して取得する場合
 
 

◆ 評 価 額

【A】  100,000 円× 450 u= 45,000,000 円
【B】  100,000 円× 450 u= 45,000,000 円
合計:90,000,000 円
 
2.共有で相続して、後日共有物分割する場合
 

◆評 価 額

100,000 円× 0.555 ※ × 900 u= 49,950,000 円
※ 広大地補正率  0.9 − 0.05 × 900 / 1000 = 0.555

分割協議を工夫するだけで、 40,050,000 円 の評価減が実現します。

お隣の土地を買う
お隣の土地 100 uを、借入金にて時価 12,500,000 円(路線価÷ 0.8 )で購入すると、
 
 

◆評 価 額

【購入前】  100,000 円× 400 u= 40,000,000
【購入後】  100,000 円× 0.575 ※ × 500 u= 28,750,000 円
※ 広大地補正率  0.6 − 0.05 × 500 / 1000 = 0.575
  28,750,000 −債務控除 12,500,000 円= 16,250,000

お隣の土地を購入することにより、 23,750,000 の評価減が実現します。

仮に、相続税率 50 %の方なら、
23,750,000 × 50 %= 11,875,000 円の節税になります。

1250 万円で土地を買ったら、約 1200 万円税金が下がった。

つまり、ほとんどタダで土地が手に入ったことになります。